不思議な出来事

 

昔の人がいう四十九日って、こういうことなのかな、という体験。

数年前に最愛の祖父がなくなって、しばらく悶々としていた。昭和の人だから、理不尽に思えることもたくさんあったけど、常にたくさんの人に博愛の精神を持って接していた素晴らしい祖父だった。

その2週間後、物理法則的に不思議な骨折をして、3週間ほど手術・入院していた。骨折をした理由を整形の先生に説明したところ、靭帯を損傷せずに剥離骨折だけしたのが不思議だという。

入院生活中は看護師さんをはじめ、いろいろな方が暖かく手取り足取りお世話してくれるので何不自由なかったが、退院してから自宅での松葉杖生活が大変だった。

そんな中、毎朝家の壁の同じ場所に現れる蜘蛛がいた。小さな蜘蛛だし、朝蜘蛛は縁起がいいし、外に出すこともなくそのままにしていたのだが、なにかこちらにシンパシーを向けてくれるというか、優しいのだ。自宅療養生活中、人と合うこともないから蜘蛛と触れ合っていた。そんな日々が2週間ほど続いた。

自宅療養生活中は、悪夢をよく見た。が、ある日夢の中にバチカンの天使の絵みたいな感じで(天使の顔だけのところに羽がついている感じ)祖父の顔が出てきて、七福神の布袋さんみたいにニッコリと笑って、その後消えていった。その夢を見た次の日から、毎朝来ていた蜘蛛は現れなくなった。

その時以来心もとても落ち着いて、リハビリも乗り越えて、今に至っている。