「はてしない物語」と「税法」の本を隣に並べるセンスについて

今日表参道のクレヨンハウスで、グルテンフリーのケーキでお茶をした後、一階の児童書&絵本コーナーで、ミヒャエル・エンデの「魔法のカクテル」という本を見つけた。

ミヒャエル・エンデの本は、「モモ」「はてしない物語」「鏡のなかの鏡」等大好きな本がたくさんあるのだけれど、「魔法のカクテル」というのは読んだことがないなと思って手にとって見た。

パラパラとめくると、1992年の著作なのに今の時代にピンとくる内容がいっぱい。

中でも、「本の気持ちを考えたら、「はてしない物語」と「税法の」本を隣に並べるセンスは考えられない」といったことを書いていて、まさに自分が今やっていることを指摘されて、笑ってしまった。「本にもいろいろ思いがあって、お互い相容れないと、戦いになってしまう」。確かにそのとおりだ。

実際、今の家の小さな本棚には、左から「鏡のなかの鏡」「モモ」「はてしない物語」があって、高校の教科書「世界史」があって、その隣に「移転価格税制」の本があって、その隣に「国際税務」がズラーッと並んでいる。

中学生までは、本棚の本を並べ替えるのがとても好きで、本棚がとても大きかったこともあったが、ここは平安時代に関する本のコーナー、その隣に日本の地理のコーナー、とか、別の塊に世界史に関するエッセイのコーナーとか、この塊は宇宙や星空に関する神話のコーナー、とかどう並べると美しいか自分なりに考えて並べていた。そして、並べ替えるのもすきで、やっぱりここは歴史つながりで並べたほうがいいなー、とか定期的に見直したりしていた。子供ごころに、本の気持ち(=ものの背後にあるものに対するリスペクト)があったのだと、はっと気づいた。

忘れていた何かを気づかせてくれる気がして、通して全部読んでみることにした。